相貌失認ってなんだ?~「相棒」と認知心理学

今日たまたまテレビで「相棒」を見ていました。(たぶん初めてですね)

 

そのときに出てきた言葉が「相貌失認」という言葉、杉下さん(主人公)が一応解説してくれていましたが、実際にはそれ以上に複雑な説明を含んでいます。今回の重要なテーマにもなっていました。今回は心理学の世界における「相貌失認」について考えてみたいと思います。(つい最近授業で学んだのもある)

 

まず相貌失認の特徴として、顔のパーツ一つ一つは特定できる、例えばこれが鼻であれが目…といったことはわかります。ただしそれらを統合して「あ!〇〇さんの顔だ!」という風に判断することができないのです。一般的には脳腫瘍や頭部外傷が原因ですが、先天的に相貌失認の人も約2%います。(おそらく今回の女性も先天性のものでしょう)

 

顔を認知するための領域はある程度決まっており、後頭葉や側頭葉が顔領域とされています。この部分のうち特に紡錘状回がこれに関わっているとする説が有力です。

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紡錘状回とは - goo Wikipedia (ウィキペディア)より引用

この画像の色が変わっている部分が紡錘状回です。


今回のドラマで印象的だったのは相貌失認の臨床的側面です。今回のゲストの女性は相貌失認で顔が覚えられないことを犯罪に利用されていますし、「顔が覚えられなかったからクラス中からシカトされた」と発言していました。このように社会関係の問題があることも相棒はうまく描けていますね。この女性の場合お店で料理を渡すために「お客さんの服を覚える」という方法をとっていました。

ドラマのトリックにも心理学的側面が使われていると考えると面白いですね。

※こういったことは行動生理学領域で学ぶことが出来ます。