心理学の活かし方~研究などイロイロ~

心理系学部生が研究や就活のことをまとめてみる

【統計】最強のフリーソフトHADの紹介

 

こんにちは。

 

心理学部生にとって最大の壁になるのが統計。
私は統計大好き人間(最近統計検定2級を取った)ですが,心理系の人だと分散分析の仕組みがわからない…等分散性が仮定できないってどういうこと?という人がたくさんいます。*1

 

そんな方にお勧めしたいのがこのHAD!
以前に大学の授業で先生がHADというソフトを紹介してくれました。今日はそのことについて書いてみたいと思います。

 

POINT

本記事は統計フリーソフトHADをおススメする理由,注意点を解説します。

norimune.net

 

HADとは?

関西学院大清水裕士先生が作成し無料配布してくださっているソフトです。

卒論や修論くらいのレベルならばこれで大丈夫!という素人向け統計ソフト。*2


他のソフトに負けないいい特徴がたくさんあります!

 

無料である

最大の強みです!10,000円以上のお値段がするSPSSやエクセル統計と異なり非常に魅力的なことですね!

 

大学によっては,アカデミック版のSPSSが無料配布されていますが,操作性が悪かったり,機能に制限があったりします。

 

コマンド操作が不要

同じくフリーソフトであるRはコマンド(訳の分からないプログラムで全部アルファベットのあれ)を自分で操作する必要があります。

これを覚えるのが結構面倒です。
いちいち考えずに結果の考察に専念できるのがHADの強み。

いわゆるGUIなのでボタンをポチポチクリックすればそれらしい統計分析が可能です。

SPSSでもシンタックスというコマンドがありますが、あれはあくまでも補助的なものです。Rの大変さとは比べ物にならないくらい楽です。*3

 

心理統計に最適化されている

統計学が最低限わかるくらい(t検定とかANOVAがわかるレベル)の人でもわかりやすいように最適化されています。清水先生の専門が社会心理学なので社会学、心理学のどちらでも使えるのがgood!

 

3つ以上の要素で統計的に有意なのはどれか(t検定の水準が3つ以上あるバージョン)である多重比較ができます!


Excelのマクロで作成されているためレポートに貼り付けやすいのも魅力*4

 

結果をグラフで自動出力してくれるのはSPSS,Rのどちらにもないメリット。


Excelのデータ分析でできないことが出来る

Excelでもt検定や対応のない一要因分散分析はできます。しかし多重比較や対応のある一要因分散分析はできません。HADはそれが出来る!

 

パソコン上で軽い

あくまでもExcelマクロなのでスムーズに操作します。*5

 

新ソフトを入れる時のわずらわしさ、一般的な分析をするときのもたつきはなかったです。

 

更新が良く行われる

清水先生の思い付きだそうですが…最新の機能の恩恵を受けやすいのはメリット。
先生はtwitterの公開アカウントを持っていらっしゃるのでもしかしたらコンタクトが取れるかも。

 

デメリット 

無料かつラク!というのは魅力ですが,もちろんデメリットもあります。

大規模データ分析はできない

心理学ではマーケティングリサーチ系でしかないでしょうが,社会調査では1000人以上のサンプルを集める人も。このレベルのデータ分析をしようとするとフリーズします。*6

 

とはいえ一般的な心理学のデータ分析なら問題ない気がする...

 

参考書が少ない

RやSPSSと異なり,1個人が好き勝手に開発しているものなので参考書は少ないです。わからないからといってググっても答えが出てこないのはデメリット。

一応下のような参考書はあります。

 

とはいってもわからなければググって調べる,人に質問するということができないのは結構大きなデメリット。

拡張性はほぼゼロ

最適化されていることの裏返しですが。拡張性はほぼゼロです。このデメリットはSPSSも同じ。

無料で使えるRの場合,主に機械学習に近い領域でパッケージがどんどん作られています。心理系の場合Psychなどのパッケージがありますね。


また実際の心理学研究の世界ではほぼほぼRが使われています。院進学を目指すならおススメはしません。

 

とはいえ,心理学部だけど統計は苦手…というかたにはおススメできるソフト。はぜひ使ってみては?これをきっかけに心理統計に興味を持っていただければ嬉しいです。

 

*1:特に等分散性の仮定は重要。パラメトリック手法の使用可否に関係します

*2:あくまでも初心者用です。ガチ勢の方にはRが一番と清水先生ご本人も仰っています

*3:RにもRコマンダーという,GUI的なものはありますが,難点が多い

*4:RだといちいちExcelに手で打ち込む必要がある

*5:SPSSはそれなりに最低限CoreシリーズのCPU搭載のPCでないとかなり操作性が悪い

*6:あくまでフリーソフトExcelマクロなので