研究者のタマゴ~心理学や統計学を語るブログ

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ビギナー向けの心理統計~これだけできればok

ビギナー向けの心理統計~これだけできればok

こんにちは、ばーどです。

昨日統計フリーソフトHADについて書いてみました。
統計フリーソフトHADのメリットについてはこちら!↓ 

 

husbird.hatenablog.com

 

心理学部を卒業するためには基本的には統計学がある程度できなければいけないのですが、実際何を使うのか?何が出来れば学部を卒業できるのか?について今日は書いてみたいと思います。(現行課程の高校数学1Aで学ぶレベルのものは出来る前提で進みます…)

ここではわかりやすいようになるべく数学用語は使いません。そのため「直感的には正しいけど数学的には説明が不十分」なところがたくさんあります…

最低限必要な物は
1.t検定(特に平均の差の比較)
2.等分散性のF検定
3.ANOVA(一要因分散分析)
4.多重比較(BonferroniかTukey)


この4つだけ!それも面倒な計算はSPSSやR,HADにお任せすればいいので、
ここでは「求めるために何が必要か」「これを検定するときに何ができて何が出来ないのか?」を考えることが大事です。

 

その前に全ての大前提「正規分布」について…
正規分布になっている.というのは集められたデータを数値が小さい物から順に並べたときの分布が下のような形になることを指します。グラフが山なりになりますね。

f:id:husbird:20171223025048p:plain

weblio.jpより引用

例を出すと、100点満点のテストで平均点が60点くらいだとしましょう。そのときに60点くらいの人が一番多くてそれより高得点な人も低得点な人も60点から離れるほど減っていく…このとき正規分布になっているといえます。

逆に平均点は60点でも100点満点の人が半分、残りの半分は全員20点といった形だとダメです。

基本的にデータをたくさん集めれば集めるほど、分布が正規分布に近づいていく傾向があるので得られたデータがたくさんあればt検定出来るんだなあ…と考えてもらえればokです。学部生レベルならば正規分布である前提で調査を進めてokでしょう。

1.t検定
心理学の実験では比較したい条件を与えた群(実験群)とそれ以外の群(統制群)の2つに分けて実験を行うことが多いです。T検定はその時の2群が「本当は同じ母集団からきてるんじゃない?この条件を変えても結果変わらないんじゃない?」を判断するために行います。ローデータを集めてt検定のボタンを押すだけ!R,SPSS,HAD,エクセルのデータ分析のいずれでもできます。

検定のときに注目するのはp値というものです。これは「この2つの群が本当は同じ母集団(つまり差がない)にも関わらず別の母集団(つまり差がある)」と判断してしまう確率を示しています。心理学の場合取り合えず5%(.05)を下回っていれば統計的に差がある釣ることが多いです。これは他の分析でも使うので覚えてください…

2.ANOVA(一要因分散分析)
T検定を3つ以上の群でやりたいときのもので、t検定の拡張版だと思ってもらえればokです。分散分析と書いているように、得られたデータの分散が「条件が違うから生まれた分散(群間要因)とたまたまの誤差(群内要因)」のどちらが大きいのかを考えるものです。SPSS、R、HADでできます。エクエルのデータ分析でもできないことはないですが、初心者はやめておいた方がいいでしょう。(対応のあるなしが面倒だからです。今回は割愛)

これもパソコンに任せてok、というか手で計算するとものすごく面倒です。結果がでたら「3群のどれかが他の2群とは違う(どれが違うかわからないけど)」or「この3群が別の母集団からきている可能性は低いんだな…」という判断のどちらかになります。

ただし「どの群が他の2群に比べて大きいのか」は判断できないことに注意が必要です。

3.多重比較
一要因分散分析の結果「この3群は統計的に同じであるとは言えない(統計的に有意差がある)」という結果になったときに、「じゃあどの群が他の群に比べて大きいのか?」を検討するものです。直感的にはt検定を繰り返せばよさそうな気もしますが、それはダメです(理由は割愛します)!とりあえず一要因分散分析の後は多重比較と覚えておけば大丈夫です。SPSS、R、HADでできますがエクセルのデータ分析ではできないことに注意!

これだけできれば心理学の論文も理解できるはずです。本当は因子分析とかもやりたいですが、今回はビギナー向けなので割愛しました。

心理学では統計が非常に大切になってくるため、統計学が必修でない大学でも自分で学ぶ機会を作ったほうがいいです。統計検定2級があればとりあえず困ることはないと思いますよ。近いうちにそれについての記事も作りたいと思います。

それでは!