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【大学受験】心理学部のAO・推薦入試対策に役立つ!おススメ本4選

こんにちは。

以前こちらの記事で、心理学部に入るためにも、入学後の授業についていくためにも、いろいろな知識が必要だというお話をしました。

 
ただ、受験までの短期間で知識を身につけるのが難しい人も多いはず。そんなわけで今回は、大学で心理学を専攻した私の目線でAO・推薦入試対策に使える!本を紹介します。

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POINT

心理学部のAO・推薦入試で必要な、心理学・英語・統計の知識を付けるために高校生に読んで欲しい本を集めました。

 

 

心理学の知識

私の周りで心理学部をAO・推薦入試で受験した人の多くが「あなたは○○大学で心理学の何を研究したいのですか?」という質問をされています。

この質問をされても、心理学にはどんな分野があって、そこではどんな研究が行われているのか?という全体像を知らないと回答できませんよね。

また、近年のAO・推薦入試では小論文を課すところも多いです。この小論文では、心理学や教育学に関する文献を読ませたあと、文献を要約させて考察をさせることが多いです。

例えば、2019年に行われた大阪大学人間科学部のAO入試では、実験に関する論文(日本語)を読ませたうえで「実験結果を予測させる」問題が出題されています。


AO/推薦入試での試験問題/面接を答えるために細かい心理学の知識はあれば好ましいですが、なくてもなんとかなります。ただ、心理学ではどんな実験をするのか?実験の際の注意点を知らないと、解答は困難だと思います。


でも、心理学やその研究法の分厚い教科書を読むのも大変です。一般入試の準備も必要ですから、なおさら時間はありません。
 

そんな、時間はないけど心理学の基礎知識はつけたい…という人におススメしたいのがこの本です。


 


心理学の入門書らしく、基礎的な知識のみならず新しい内容も多く取り入れられています。社会神経科学のコラムなど、他の入門書にはない「こういう分野にも心理学が導入できる」といった内容もあります。

この本の特長は、

  • 臨床(カウンセリングなど)と基礎のバランスがちょうどよい
  • 300ページ程と内容が多すぎず、心理学研究史にまで触れている
  • 図とコラムも多く、読んでいて負荷が少ない
  • 大学の教科書としては2500円と安い

あたりです。大学教員が書いた心理学の入門書は多くありますが、5版+補訂版まで出版された本はほとんどありません。ネットでの評価もかなり高いですし、私自身買って良かった!と言える本の1つ。

なお、この本以外にも評価の高い入門書は多くあります。今回はtwitterで紹介してもらったおススメの入門書名を紹介します。

  • 心理学 第2版(有斐閣リベラルアーツ)
  • 心理学入門―キーワードで読むこころのモデル
  • ベーシック心理学第2版(二宮克美)

ボリュームやカラー印刷の有無など、内容に少し違いがあります。大きな本屋で実際に読んでから買うといいでしょう。

心理英語

心理学の研究、特に実験系は海外のほうが研究が進んでいます。そのため、入学後に読まされる論文の大半は英語で書かれています。*1

まだ将来的には、将来的にはAO・推薦などで「英語での小論文出題」が行われる可能性もあります。英語で専門的な内容を読めないといけない…という問題をどう解決すればいいのでしょうか?

まず英語で心理学について書かれている文献を読める読解力があること、そして心理学特有の英単語を最低限知っていることが必要です。

ここで紹介するPsychology: A very short introductionは、心理学の入門的な内容について、普通の高校生でもわかる英語で解説しています。

内容をざっと見てみると、

  • 発達(高校倫理で扱うエリクソンの生涯発達)
  • 生理(ごく初歩のニューロンに関する解説
  • 性格(ユング・フロイト)

などです。高校の授業で扱う内容も結構多いですね。


本の内容をもっと知りたい人は、こちらのリンクから詳しい紹介を読んでみてくださいね。

このレベルの本が自分で読み切れるようになれば、AO・推薦入試の英語小論文や英語での面接、入学後の論文読解も乗り切れるはず!

上のほうで紹介した心理学の入門書を読んでからPsychologyを読むことで、復習にもなりすごくおススメです。心理学特有の英単語をちゃんと覚えられます。

統計(数学1Aにあったグラフとかのお話)

大学入試では、本格的な統計*2は出題されません。

 

厳密には数学2B「確率分布と統計的推測」で扱う内容もありますが、実際のAO・推薦入試ではほとんど出題されません。


むしろAO・推薦入試の小論文ではグラフを読み解いて問題解決するスキルが求められます。高校生にもわかる言葉で言えば「箱ひげ図」や「棒グラフ」の読解スキルです。

センター試験での平均点も高い分野なのであまり対策しなくても大丈夫!という人も多いですが、意外に難しい問題も出るので対策は必須です。

この分野の参考書は少ないですが、こちらの本はおススメ。ページ数も少なくすぐに読めますし、実際に手を動かしながらデータの分析の基礎を学ぶことができます。


 

まとめ

大学のAO入試や推薦入試では「知識ではなく考える力が大事」と言われています。しかし、考えるためには最低限の知識が必要です。

今回紹介した本を何度か読めば、入試の面接や小論文に合格できるだけの知識は身につくはず。そうなってから小論文を書いたり、面接の受け答えをする練習をしても遅くはないはず。

このブログでは、心理学部を卒業して今は心理職*3として働いている私が、高校生のうちに知っておけばよかった…という記事も書いています。他の記事もぜひ読んでみてくださいね。

*1:例外はいくらでもあります。カウンセリングに関する研究は割と日本語の論文も充実しています

*2:大学に入ったら勉強するであろうt検定や分散分析、正規性仮定など

*3:厳密には心理学を活かしたエンジニア